タイトルは夢野久作のいなか・の・じけんから。好きなんです。夢野久作。読後のモヤモヤ感がたまらない。
さて、私(妻)の実家は凄まじい田舎。
その田舎度合いは、別の記事にも書いています。
うちの町内には2つ内科があるのですが、「あっちの看護師さんと親戚だから」とか「親の代からあの病院にかかってるから」といった理由で、特に客を取り合うこともなく棲み分けができています。
だから、かかりつけ医を変えることは、どこか裏切り行為のように感じてしまう人が多いようです。
うちのかかりつけ医はA先生。祖母の足が悪くなってからは、A先生が、家まで訪問診察をしてくださっていました。
その日はたまたまその診察時間の前に、近所のおばあちゃん(80代)が遊びに来ていたんです。
おばちゃんは、A先生の病院から、B先生の病院に変えたそうで、A先生に会うのが気まずかったそうです。
まだセカンドオピニオンなんて言葉が世に広まる前の話です。
今はどうなんだろう?
さすがにここまではないのかも。
うちの祖母もこの後すぐに亡くなり、このおばちゃんも10年後くらいに亡くなりました。
今思うと、この当時おばちゃんは85歳!
マジでめっちゃ歩くの遅いし、ヨタヨタしてたのに、この時だけは、すごい速さでスライディングしてきました。
そんなに気まずいもんなのか?
この話を思い出したきっかけというのが、現在うちの長男(0歳)が中耳炎にかかっていて耳鼻科を受診したのですが、そこのお医者さんに「小児科を変えろ!」と言われたんですよ。
「あの医者は、中耳炎を見抜く目を持ってるくせに、中耳炎とは言わない。耳鼻科に回さない!」って言うわけですよ。
しかも、この中耳炎、1ヶ月前くらいからかかっていたはず!とのこと。
その頃、高熱で肺炎になり入院したので、入院先の病院でも耳鼻科を受診していました。そこでも、中耳炎を見つけてもらえず、退院後、3日ほど抗生剤を飲んで、その後3日で微熱がぶり返し、鼻水がひどいので耳鼻科を受診したという経緯でした。
それを話すと、周りの赤ちゃん3人ほどが、全く同じ経緯で、それぞれ全然別の病院に入院していたということを聞きました。
その先生曰く、「赤ちゃんの中耳炎をちゃんと見ることができん医者も多い。小児科ならなおさら。初めから耳を見ない医者もおる。ちゃんとした小児科をいくつか教えるから、そっちに行きなさい!」とのこと。
聞いた小児科のうちの1つは、長男がベープで火傷した時、かかりつけ医が休診だった為、かかったことがありました。
そこで、そっちに行ってみると、「まぁ、治りかけって感じだから、1ヶ月前からなってたはずっていうのも、ありえる話だけどー、憶測でしかないからね!」と、耳鼻科の先生の話を否定はしないものの、ハッキリとは言われませんでした。
経緯を話すと、「それで僕んとこ行けって言われたっちゃろー?!(笑)別に結託してないけんねー!!(笑)」という感じ。
今まで通っていたお医者さんも、とても優しくていいおじいちゃんだし、この紹介された先生も話しやすくてテキパキしたいい先生です。
何を信じたらいいの?状態だったので、とりあえず、注射や定期健診の時は今まで通りの病院に通い、鼻水が出てる時はまず耳鼻科に行く。そしてただの風邪であれば今まで通りの病院に受診する。
状態が変わらない、長引く、中耳炎怪しいな、と思ったら紹介された病院に行くということにしました。
大人だったら、「うーん?」と思った時点で病院を変えられますが、子供はできないですからね。
親がしっかり選んで行かないと、と思いました。