久しぶりのおススメ絵本です。
今年も水の事故が多かったですね。
海辺で育ったので、小さい頃から「海を舐めるな」と言われて育ってきました。
どんなに穏やかに見える場所でも水の下の方には別の流れがあったりして、ほんとうに危険です。
子供はもとより、大人も、岸から離れないようにする、周りと声を掛け合いながら遊ぶようにしてください!
前置きが長くなりましたが、先月購入した絵本です。
京極夏彦の妖怪えほん (3) あずきとぎ (京極夏彦の妖怪えほん3)
- 作者: 京極夏彦,東雅夫,町田尚子
- 出版社/メーカー: 岩崎書店
- 発売日: 2015/03/02
- メディア: 大型本
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娘がこのシリーズ「いるの?いないの?」が大好きなので購入しました。
それと、うちの目の前には大きな川があり、雨が降るとかなり増水するんです。
そんな川で、中学生か高校生らしき若者が結構泳いでいるので、それを見ている我が子たちに、川は危険な場所だと喚起するために選びました。
主人公の男の子は、夏の間おじいちゃんちのある田舎に遊びに来ている少年です。
そこで少年は「しょきしょきしょき」という不思議な音を耳にするのです。
最後のページの「あずきとごうか ひととってくおうか しょきしょきしょき。」の文字と挿絵が、その後の物語を想像させ、ゾッとしてしまいます。
この絵本を読んで、娘の中で川が危険な場所と認識されたらしく、川のそばを通る時にしていた危険行為(後ろ向きに歩く、草むらに入るなど)をしなくなりました。
「あずきとぎがおるかもしれん」
「おちたらしむ(死ぬ)から」
と独りごちていました 笑
私は、子供に恐怖を教えることは、死から遠ざけることだと思っています。
得体の知れないものや、大きな力をもつものへの恐怖。
死ぬことへの不安。
そういうものが根底にないと、人間は生きられないのではないかとも。
小さな子供の不幸な事故は心が痛みます。
自然という大きな脅威の近くにいるとき、人はよっぽど注意し、恐れなければいけないのだと、まずは大人が認識すべきであると思いました。
海辺で育ってきた中で、小さな子供や、それを守るために命を落とした人たちを知っています。
また、無鉄砲な若者が、怖いもの知らずに飛び込んで命を落としたり、下半身不髄になった例もありました。
無知はそれだけ死に近づく行為です。
そうなったときにどうすればよいのかという対処的な知識とともに、「恐れ」の対象に近づかないということも知っていってほしいと思います。